緋色の7年間

制約を原動力に。法律事務所の弁護士と大手企業の法務担当者が、時に制約と闘い、時に制約を迂回していきます。

罪数論と刑訴法(概観)

こんにちは~

本日は、前回の余波で、「罪数論」に(つま先だけ)突入します。罪数論と刑事訴訟法とがどうつながっているのか、ほんの少しだけつっこんでみます(つま先を)

とりあえず司法試験刑事系第1問の採点実感では罪責検討の最後に罪数を落とさないでくれろと試験委員が言っているのですが、そんなことわかってるわけで、まぁ焦ってるとつい忘れるよね。なお、実務上は、罪数処理を落とすと致命傷です。

刑法(論文式)のほうでは、併合罪(刑法45条)か、観念的競合(刑法54条1項前段)か、牽連犯(刑法54条1項後段)か、あるいは、たまにぶっとんだ混合的包括一罪しか出てこないので、特に深く突っ込まない領域かもしれません。とりあえず、刑法の論文式試験との関係では、判例六法とかに掲載されている牽連犯の判例を「すべて」暗記していただいた上で、いわゆる「かすがい現象」(かすがいってのは「かすがい」ね)の処理と、あと「自然的観察のもとで社会見解上一個」ごにょごにょという観念的競合の規範のような何かを覚えていただければOKだと思います(たぶん)。牽連犯については、個別具体的にどうという性質のものではなく一般論の問題なのですが(つまり具体的事案にあてはめた瞬間アウト)、理屈でどうにもならないので、さっさとあきらめて暗記してください(なげやり)。

問題は、刑訴法領域のほうです。

とりあえず、形式的確定力とか執行力とか拘束力とか内容的確定力とか一事不再理とか二重危険とか既判力とか、判決効のネーミングや内容がいろいろありすぎて困るというのと、前回も言及しましたが「公訴事実の同一性」の基準につき学者の皆様が意味不明なことを言っているというのと、結局、一事不再理効の及ぶ範囲ってどこよという話がわけわからないなどの問題があります。問題が山積している…

さしあたり「一事不再理効」関係だけ覚えておけば何とかなるような気もしないではありませんが、「二重危険」関係の問題は、憲法39条後段の問題であり、憲法の択一式試験のほうでも問われますのでそれも押さえておくべきでしょう。

で、罪数論と訴訟法とがどう絡むのかというのが下の図です。

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はい、概観しました。本日の目標達成(ぇ

 ▼前回の内容


 

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